ナビゲーションメニュー活動報告の一覧に戻りますプラネタリウム製作記録に移動天文研の概要に移動コラム等へ移動リンク集へ移動写真展示へ移動掲示板へ移動TOPページへ移動

アイコン2002年度秋合宿3年の場合アイコン

line

晩秋の風がそよぐ中、秋の合宿の時期がやってきた。2002秋合宿は写真撮影がメインの合宿となる。
学園祭で展示するための写真はそのすべてが秋合宿で撮影されるのがセオリー。


 この秋合宿に参加した人間は総勢10名。
精鋭揃いの第718観測小隊所属の撮影部隊、通称チョッパリ部隊だ。


メンバーはひとくせもふた癖もある奴ばかり。午前九時の集合時間になるとメンバーが集まりはじめた。

早速近くにある「Nippon-Rent-A-Car」 飯田橋駐屯地へ機体の確保にパイロットたちが向かい、今回の作戦に必要な機体を調達した。

 今回の作戦に使用する機体は全部で3機。ホンダLA-RD5には、おスギ上等兵マキムラ総統ケン少尉が搭乗する。彼女は新兵のため保険がかけられないという悪条件の中での操縦となるが、世界最高クラスの低燃費と驚くべき旋回性を持つ前輪駆動の機体がその不利な条件を克服して有り余る性能を発揮するだろうから、彼女の操縦に不安はないだろう。コールサインはおスギ9


同じくホンダGF-GA3にはシモツマ軍曹以下今井伍長ウチダ二等兵が登場する。
最新鋭の機体は操縦者の意図しないアクシデントにも対応するアンチロックブレーキシステムとストラット式サスペンションを搭載。可変トー角によって優れたライントレース性を実現したベストセラーだ。どんなに下手糞な操縦士でも安全に運行できると各国で折り紙が付けられている。コールサインはイマイ13



そして部隊の指揮をとるmomo中尉は大型の機体、ホンダLA-CL7にナビゲーターとしてハラコ伍長を乗せる。この機体は大容量の搭載が可能なため、必要機材の全てを積み込んでいる。コールサインはハラコ11



荷物を積み終え、出発前に最後のブリーフィングを終え、部隊は目的地に向けて出発した。



目的地は群馬県北軽井沢
鬼押出し

浅間山の麓にあるこの地は古来より火山噴火に見舞われた不毛の地であったが、近年になって、高原野菜の栽培地として注目を集めている。もちろん、畑だらけなので夜間は無人となる。そのため比較的人工の光が少なく天体観測には絶好の土地となっている。


さて、部隊は首都高速道路5号線、通称池袋線の飯田橋ICより高速自動車道に乗った。
通常の部隊編成ならば快調に進撃するのだが、今回のミッションでは機動時間の少ないおスギ上等兵のペースに合わせて行動せねばならず、常に左車線を時速80Kmという少々遅いペースで走った。


 最もおスギ上等兵はこの速度域でも操縦するのがやっとのようであった。
事実、上信越自動車道では60Km/hという超低速機動を行った。


連休の始めと言うこともあって多少の渋滞を警戒していたのだが、思ったよりも軽快に流れている。
首都高速5号線、東京外環自動車道と順調に進んで行った






先頭車を運転するmomo中尉が外環道の途中でルートを表示する電光掲示板を見ると、そこには驚くべきことに「関越自動車道 渋滞35Km/2時間」の表示がされていた。
彼の長年の経験からして、これはまぎれもなく事故渋滞である。そう確信した。

交通渋滞

恐らくこの渋滞に巻き込まれれば、目的地への到着が遅れることは必至である。
そして何よりも高速道路なのに全然高速で進まないという事実が彼を驚愕させた。
そこで彼はどうせ同じ渋滞に巻き込まれるならば、金を払わなくて済む一般道で進むことを決断した。


 
momo中尉はナビシートにいるハラコ伍長に無線で進路変更を呼び掛けるように指示をした。



ハラコ11 <<ネガティブ ! 関越道は大渋滞だ。全機川越ICで高速を降りて待機せよ>>



伍長は命令に忠実に従い、全ての機体にルート変更の指示を出す。
渋滞は関越道の川越ICから始まっているので、ちょうど川越ICで高速を離脱し、市街地へ降りる。
市街地は入り組んでいて視界が効かないため、絶対的な速度は遅くなるが、高速が渋滞している以上仕方なかったのである。



まず先頭を走っていたハラコ11がIC近くの路上で停車し、後続のおスギ9とイマイ13を待つ予定だ。



しかし、momo中尉の思っていた以上に交通量が激しく、停車できない!
 仕方なく車の流れに乗って適当な場所を見つけようとするが、なかなか適当な場所が見つからず、ハラコ11はICからどんどん遠ざかって行ってしまった。


そうとは知らないおスギ9とイマイ13は、僚機を見失って混乱していた。



そのころ、なぜか幹線道路を外れて走っていたmomo中尉の運転するハラコ11におスギ9より無線が入った。



おスギ9 <<こちらおスギ9、車輌支援なしでは前進できない!>>



どうやらおスギ9とイマイ13は道に迷ってしまったようだ。
まあ、当たり前なのだが、とりあえず僚機と合流するためにmomo中尉はその場に待機する様に伝えた。この時点ではすぐに合流できそうだと考えていたからだ。






 川越市内で合流した後に、目的地まで行く・・・これが彼の考えていた当初の目論みだった。
だが、行けども行けども合流地点には到達できず。



焦った彼は作戦を変更し、ハラコ伍長はすぐに無線で全機に伝える。

ハラコ11 <<ハラコ11より作戦中の全機へ。この大規模な渋滞において我々の合流は困難だ。
 各自の判断で行動せよ。合流地点は上信越自動車道横河SAだ。全機生き残れ!幸運を祈る!>>



そして、三機は別々のルートを辿って集合地点に向かうのであった。


途中、ひどい渋滞に苛まれながらも、おスギ9とハラコ11は関越道と平行に北上を続け、

イマイ13は国道17号を熊谷目指して北上していった。おスギ9の車中は渋滞のせいもあって騒然としていたようであったが、ハラコ11の車内は必要最低限の会話しか聞こえない静寂が支配していた。聞こえるのはかすかなエンジン音とロードノイズだけだった。
そのまま粛々とハラコ11は花園ICより関越道に復帰し、淡々と目的地目指して進んで行った。




そして、会合予定時刻の30分前にハラコ11が現地に到着。
 後はイマイ13とおスギ9の到着を待つばかりとなったが、運命の女神はとんだ悪戯をしかけていた。


会合予定時刻を20分程過ぎたとき、momo中尉がおスギ9に現在位置を訪ねる。



momo <<こちらハラコ11、現在地を伝えよ>>



おスギ9 <<メイデイ! メイデイ! メイデイ! バッテリーがやられた! 始動不可能!>>




・・・どうやらアクシデント発生のようだ。おスギ9のバッテリーがやられたらしい。対策は大幅な時間のロスだった。が、それでも懸命に直すよう彼は指示をする。



momo <<とりあえず、駐屯地に何とかして連絡をとって指示を待て>>


おスギ9 <<了解>>


これでおスギ9の会合遅刻は決定的となった。momo中尉はおスギに直接現地に行くよう伝え、通信を断った。

そしてさらに1時間後、太陽が妙義の山並を朱に染め、漆黒の闇が辺りを浸すころ、ようやくイマイ13が到着。二台で目的地を目指す。

─同じ頃、おスギ9はバッテリーの故障をようやく直して、行動に復帰していた。不調機で走った者はどうしようもない。ドライバーが背負うしかないのだ。
 夜の高速道路をおスギ9は60Km/hでひたすら目的地まで走っていた。





おスギの二倍近い速度でランプウェイを下り、峠を超えて北軽井沢に到着したものの、最大のアクシデントが二台を待ち受けていた。



ペ ン シ ョ ン が 見 当 た ら な い



地図通りに探してもペンションが一件たりとも見当たらないのである。
これはおかしい。

おかしいと思いつつも、辺りをさまようこと小1時間。



ようやく 曲 が る 角 を 間 違 え て い た ことに気が付いて、引き返した。その間におスギ9は順調に山道をのぼって、先行車とのタイムラグはわずかになってしまった。かれこれ2時間迷ったあげく到着したのは午後7時近く。


一行は急いで夕飯を済ませて、観測地へ出向く準備を進めた。
しかし、過労のためおスギ上等兵とハラコ伍長は1日目の作戦に参加せず、営倉で待機を希望した。
 そこで、おスギ上等兵とハラコ伍長を残し、ハラコ11とイマイ13のみで観測地に向かったのである。



観測地はさすがに11月初旬ということもあって冷えていた。気温は零下を差している。
そんな中で格納庫から機材を出し入れするのは大変な作業である。吐く息が白く凍り付く寒さの中、
金属製の三脚などは指が張り付く。


 しかし、その寒さも忘れてしまう程上空のコンディションは良好で、雲がほとんどなかった。
このため、初日から大量の写真を撮影することができた。





二日目

二日目、天候が思わしくない。特に浅間山の方から暗雲が立ちこめている。
momo中尉は一人午前中に起床して、暇を持て余していた。暇を持て余してのだが、何もする気がなく再び夢想の世界に落ちてしまった。



午後、昨晩の作戦で疲れ切った人間が続々起床してきた。そして再び寝る者、テレビを見る者、宿地術を実践するもの、ゲームに没頭する者など各者各様の活動をしていた。


 シモツマ軍曹と牧村総統、momo中尉は近くにある草津温泉に温浴しに向かって行った。
草津温泉は古来よりの湯治場として内外の高い評価を得ている。
そして、当日もその評判通りの大渋滞が草津温泉街で発生していた。


 まあ、しょうがない、これも有名税だ。と一同諦め顔で温泉施設に到着。
外湯施設は少々高額の利用料であったが、湯煙かおる温泉慕情を楽しんでいた。雪景色も美しい

・・・・・・・って雪降ってるぢゃん!!

吹雪

そう、草津温泉でのんびり湯に浸かっていると雪が降り始めたのだ。
細かい雪がまるで吹雪のように降っている様を見て、やっぱり吹雪だなぁと一同思った。
吹雪の様子を見て絶望しつつ帰路につく温泉組一同。
その傍らには観光地の必須アイテム干しアンズがあったのは言うまでもない。



ところが、夜になるとペンション前の空は星がサンサンと輝いていた
そう、雪だと思ってたら夕食を摂取している間に雲が退いたのだ。
 これは天が与えもうたチャンスということで、部隊は一時騒然となった。食事が終わるや否や、急いで服装を整え、機材を格納庫に放り込む。脱兎の勢いで観測地に向かう一行のフロントガラスには再び雪が舞い始めた。



しかし、もはや後退は許されない。




隊員を乗せた三機は再び降り始めた雪をまるで否定するかのように国道を疾走する。深夜の国道は山奥と言うこともあって非常に交通量が少ない。信号もなく、道幅も広いためまるで高速道路のように快適に走ることができる。当然のように速度もよわKm/h程度をキープして走ることができ、観測地まではあっという間に到着。

momo中尉は早速カメラをセットして撮影を始めるが、その他のメンバーはケン少尉の簡単なカメラ講座に聞き入っている。だが、氷点下を下回る深夜の高原で行われたカメラ講座は、簡単なものだとはいえ、次第に隊員の体力を奪ってゆく


 中尉が撮影を開始してから30分後、おスギ上等兵があまりの寒さに堪えきれず、機内に避難。
後部座席でケン少尉から支給された「NASA開発」←非常に胡散臭い の「エマージェンシーシート」にくるまって、体力の回復を図る。


しかし、momo中尉の目には、アルミ箔に包まってるだけに見えた。


夜半を過ぎて、気温はますます低下する。
外で撮影している隊員には疲労の色が見え始め、ひとり、またひとり・・と機内に暖を取りに入る。
機内は暖房がかかっていて、冷えきった体を優しく暖める。
本来、観測地でのアイドリングは他の観測者の迷惑となるため、厳禁なのだが、今回のミッションでは、観測地にいる全員がアイドリングを許容していた。


ついにハラコ伍長が機内に退避し、外に出ているのはケン少尉だけとなった。

黙々と写真を撮り続けるケン少尉。操作に熟練が必要なGPガイドパックを自在に操り、次々と撮影枚数を重ねていくストイックな彼の姿には、鬼気迫るものを感じたのは少なくなかった。


一方、撮影枚数ではmomo中尉もKen少尉に負けず、大量に撮影していた。
momo中尉は、体力をいたずらに消耗させることを嫌い、カメラの操作をするときのみ機外に出て、それ以外は暖房の効いた暖かい機内で仮眠を取る、というスタイルで、疲労を最小限に抑えることで、大量の撮影を可能にしていた。




そのmomo中尉もおスギ上等兵とハラコ伍長の疲れが限界に達していたので、仕方なく、彼女らをペンションに運び、自身も明日の運行に備えて撮影を断念した。


それから一時間後、寒さに耐えきれなくなったケン少尉をはじめとする残留班が帰投。二日目の撮影はこうして終わった。


三日目

日程最終日。予定は基地に帰投するだけで、特に書くべきことはない。

ペンションから高速道路のICまでは普通の国道を通って行った一行だが、途中で渋滞と吹雪のダブルパンチをくらった。機体に装着されているタイヤは当然ノーマルタイヤ
ノーマルタイヤで雪道の下りという最悪の条件ながら、事故という最悪の事態だけは免れた。

高速道路では 三菱のデリカを発見しては盛り上がってた程度で、平穏無事に法政大学まで到着。
途中休憩した中里SAで、アンケートに答えたらウエットティッシュをもらった隊員がいた。


荷物を積みおろし、「Nippon-Rent-A-Car」 飯田橋駐屯地に機体を返却しに行ったところ、燃料を満タンにしていなかった事が判明。

 一同、急いでスタンドにガソリンを入れに行くが、東京の道は入り組んでいて、すぐ近くのガソリンスタンドにガソリンを入れに行くだけでも、大変な大回りをせねばならない。


ここで、シモツマ軍曹が道に迷った・・・ 慣れない者にとって東京の道は樹海と同じ。一方通行と信号の地獄である。

結局、数分後に無事合流して事なきをえたが、それにしても最後までトラブルに尽きない合宿であった。



文責 momo



ページの上に戻る


用語集

2002年度秋の観望会に戻る活動報告のTOPページに戻る2002年度秋合宿1年の場合に移動

top>report>2002年度秋合宿報告3年生の場合

法政天文研究会
マーク