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| 去る2004年10月14日に天文研究会は部分日蝕観望会を行った。東京で部分日蝕が見られるのは2002年6月11日以来である。当時は朝早くで曇っていたため日蝕は見られなかったのだが,今回の日蝕は11時に起こるために観測がしやすい。 私事で恐縮だが,1987年の9月23日の日蝕を幼稚園の運動会の合間に見て以来,私にとっては3回目の日蝕である。 前日の予報では日蝕の期間中の10時から13時まで全曇りで,全く晴れる余地はないように思えた。しかし,いくら天気予報で曇りと言っても6月の金星のようなことも考えられるので,安易に中止を決定するのは浅はかであるというものである。 今回,6月の金星のようにサングラスを使用して観測することはしない。今回は独バーダープラネタリウム社の「アストロソーラーフィルター」を使用した。このフィルターは単なるアルミ箔のような物体で,添付された説明書には鏡筒先端部のフードに段ボールを2枚巻き付けて,その間にこのアルミ箔を挟み込むという使用方法が書いてあった。 が,そんな方法では面倒なので,鏡筒のフタの裏に糊で貼っただけである。大抵の屈折鏡筒のフタは中央に穴があいた2重構造となっているので,このような芸当が可能なのである。そして,無限の精神力を信じて当日を待った。 で,当日。 生憎TS65mm「彗星」が入院中であるので,SCHWARZ120Sを使用。倉庫から機材を出して,観測場所とした芝生に運んだ時点で空は雲が支配していた。
時折,雲間から太陽が顔を覗かせており,フィルターなしでも肉眼で十分太陽の形がわかる。ちょうど授業が終わったときなのでキャンパスには人が溢れており,衆人の目が気になる。 望遠鏡を設置してしばらくすると,雲が途切れがちになり,欠けた太陽が姿を見せる。今回の日蝕は蝕分がそれほど大きいというわけではないので,ダイナミックな欠け方ではないが,それでもしばらくぶりに見た日蝕はやはり趣があっていいものだ。とりあえずデジカメで写真を撮ってみた。
太陽は始終雲の間を出たり入ったりしていて,フィルターを筒先から付けたり外したりして観測した。雲を通して太陽を見ると,ノーフィルターでも十分減光されているので,普通に見えた。ところが,時間が経つに連れて太陽が次第にボアソに隠れてしまった。これもある意味日蝕だが,こんな日蝕は嫌だ。実に嫌だ。結局日蝕の後半はビルに隠れて見えずじまい。 こんなビルは崩壊した方がいいよ
雲も多くて,完璧に満足できたというわけではないが,前日の天気予報からしてみれば,少しでも太陽が見れただけで,十分満足の行くものとなった。次回の日蝕は2007年とのこと。そのころはコロナドでも購入して赤い日蝕を見たいものである。 文責:百武 |
