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去る1月8日に2005年度初となる観望会が行われた。
場所はおなじみ埼玉県民の森駐車場である。同地へ行くようになってから既に1年も経つ。 時の流れというのは早いものだ。今回観望会に参加するのは4人である。 さて、1月の県民の森はアイスバーンの路面があちこちにあり、たどり着くには大変難儀をする。 昨年の同時期にはノーマルタイヤのFFで行ったため、悲惨な目に遭った。 今回はその反省を生かして、スノータイヤを装着した車で行くこととなった。 13:40に通教棟を出発して、途中ガソリンスタンドでスノータイヤに交換。 この交換作業にやたらと時間がかかったので、作業場を覗いてみると、4人いる従業員全てがタイヤ交換を途中で放ったらかして雑談や携帯電話に興じているではないか。 これには一同閉口した。まるでインド人のような作業態度であり、憤慨をした。 国道299号上り線のCOSMO石油を利用してはならない。 インド人が作業している。 そんなこんなで現地に到着したのは17:30であった。 全くスケジュール通りにはいかないものである。 あたりは既に日が暮れており、テント等の設営に大変苦労した。 ここで、ハプニングがまた発生した。 なんとテント内で使用するプラスチック製のテーブルが割れて使用不能となっていたのである。さらに、ランタンの蛍光管が寿命を迎え、携帯電話のバックライトよりも暗い光を弱々しく放つだけでになってしまった。 この悲惨な状況の中で一同は夕食の鍋を楽しく食した。 薄暗い照明の下ではどんな食材が鍋に投入されているのか全く判断がつかず、闇鍋同様の楽しい鍋となったのである。楽しい夕食を終えて、時刻は21時を経過。いよいよ観測に移った。 屋外気温は既に氷点下4度を示しており、強烈とまではいかないまでも、結構な寒さであった。 今回の観望会の目玉は1月上旬に地球へ最も接近する「マックホルツ彗星」である。 正直なところ、天体観測を始めてから彗星を観測するのはこれが初めてであった。 1996年の百武彗星や1997年のヘールポップ彗星のころにはまだ天文を趣味としていなかったこともあって、これらを詳細に見たという記憶がない。 肉眼で見ると、M45の隣に何やら新しいメシエ天体のようなものがあることがわかる。 それが彗星だった。確かに球状星団のようで、メシエがカタログを作ったわけが理解できた。 早速15cm屈折に40倍の倍率で見てみると、彗星全体の様子が良く把握できた。 4cmの双眼鏡うで覗いてみると、かすかながら尾が見えた。 なんと彗星というものはこういう風に見えるものかと、大変良い経験であった。 彗星を堪能した後は高度が上がってきている土星を見る。 まずは 12.5mmのアイピースで96倍で見る。 この程度の倍率だと大気の揺らぎの影響も少なく、すっきりと落ち着いた像を見せてくれる。 土星自体も非常に明るい。 次に3倍のバローレンズを装着して288倍で見てみる。 さすがにこの倍率では像がボケ始めてくる。シーイングが悪いのか、カッシーニがかろうじて見える程度である。気流が落ち着いた夜にはカッシーニが全周見えるのが当たり前の望遠鏡であるので、やはりシーイングは悪いようだ。 このシーイングの悪さを補うため、「アポダイジングスクリーン」を使用することにした。 「アポダイジングスクリーン」は、シーイングを改善する秘密兵器として惑星観測者の間では「知る人ぞ知る」というアイテムである。 一般には市販されていないので自作となる。 詳細はいろいろ検索すれば出てくると思うが、乱暴に言えば像の周りに生じる余計な光を減じてコントラストを増加させる仕組みである。 今回用意したのは開口率52%の通称「アポ大臣」と、開口率を30%にまで落とした「アポ大臣2」である。この開口率が小さくなればなるほどコントラストが向上し、それと引き換えに分解能が落ちる。 まず「アポ大臣」を試したところ、土星の明るさが3/5程度に落ちてしまったが、ベールを剥いだような高いコントラストを示した。 成功である。次に「アポ大臣2」を試したら、光量と分解能が落ちただけで、コントラストはそれほど向上しなかった。残念である。 その後、しし座・かみのけ座などがオン・ステージしてきたので、しばらく低倍率に切り替えて春の系外銀河散策としゃれ込んだ。とはいうものの、かみのけ座のM64がなかなか導入できずに大変な苦労をしたり、1年前に導入できなかったM105などの一連の銀河を導入できたりで、自らのスキルアップを感じたりと、なかなか楽しかった。 一通り、星雲星団を楽しんだ後は高度が高くなってきた木星を見る。 やはりシーイングは改善されないようで、太い縞が2本見えるだけの悲惨な状況であった。 ところで、15cmアクロマート屈折で木星を見ると、大変な青ハロが木星の周りに出現する。 この青ハロを取り除くことができないものかと思案して、今回新たに「色収差除去フィルター」というものを買ってみた。製品は「米Sirius Optic社」の「NPC-1」である。 アクロマートの色収差を除去するという触れ込みの製品で、カラーシフトがないのが特徴であるという。早速アイピースにねじ込んで使用してみた。 確かに木星を見ると青ハロが減少している。1/7程度にまで青ハロが押さえ込まれていた。 一応の効果は認められたが、完全に青ハロが除去されたというわけではない。 カタログでは30%程度の減光が生じると書いてあったが、そんなに減光は感じられなかった。 ちなみに、同フィルターを土星に試してみたところ、効果はほとんどみられなかった。 これはもともと土星が暗い対象で、色収差が現れにくいということに 起因しているからではないかと思う。 5:20頃に薄明が始まってきたので、観測を終了。
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