| 2005年5月3日から5日にかけて、新入生歓迎を含めた観望会が行われた。 場所は長野県川上村の岩根山荘で、一部の人は町田市自然休暇村にて「ご奉公」をするために泊まった。 ゴールデンウィークの真っ只中のため、「ご奉公」には最適だったが、 しかし移動に関してはかなりの混雑が予想され、 そのため余裕を持ったスケジュールのもとに出発日を迎えた。 一日目、いつものように車組と電車組に別れ、一路川上村を目指す。 車組と観測部長は朝9時に旧通教棟に集まり、機材を「牧村カー」に積み込む。 今回の車の運転は、次世代を担う運転手の育成の意も兼ねていた。 しかし練習の為の乗車も可能である車を、毎回のように貸してくださる牧村先輩には、 頭が下がる思いである。荷物を満載した車は、渋滞を危惧しつつ、9時半には出発し、首都高速道路から中央道を目指す。 しかしゴールデンウィークの混雑は予想を上回り、高井戸付近から八王子付近まで延々と渋滞していた。 渋滞中はGW特有の、他の車の運転マナーの悪さに目を見張る思いであった。 日よけにタオルを窓に挟み、結果サイドミラーを隠している車。 少しでも早く進もうと、無謀な車線変更を繰り返す車。 しかし誰もが呆れたのは路肩で渋滞を起こしているという、悲惨な光景であった。 道路マナーも来るべきところまで来た、という感じである。 それでもなんとか渋滞を抜け、実に5時間を要した高速道路を須玉インターで降りる。 途中のコンビニで遅い昼食をとり、141号を清里方面に向かって走る。 しかし、そこで待ち受けていたものは、またしても車の列であった。 車窓から見える地方独特の看板群を逐一評価・ダメ出ししつつ、渋滞をやり過ごす何故か「道の駅」を先頭にした渋滞を抜け、川上村唯一のスーパー「ナナーズ」に着いたのは、 既に日が傾きかけた16時過ぎであった。 食料を買い、岩根山荘に到着したのは17時半頃で、 実に8時間弱の道のりである。 しかしこれは想定の範囲内であったことを付け加えておく。晴れるという天気予報に期待しつつ、それぞれ夕食を済ませ、暗くなるのを待つ。 自然休暇村からの人と合流し、夕方見つけた観測地に機材を持って行き、 観測が始まったのは21時頃であった。 そこには雲ひとつ無い星空が広がっており、 会員の期待が高まる。 出だしは至って好調である。 畑の真中の観測地であったため、時折風に乗ってくる堆肥の臭いに気分を害する会員がいたものの、 各人写真を撮ったり、望遠鏡を覗いたり、地面に寝て眺めたりと、 様々なスタイルで稀に見る美しい宇宙を楽しんでいたようである。 夜半過ぎになり、気温も5度前後と低くなってきた頃、ついに天の川が姿を現した。 その美しさは天文研ここ3年でも1、2を争うほどであり、会員全員が感嘆の声を漏らした。 アーチ状にまで広がる天の川は時間が経つにつれてはっきり見えるようになり、 2時頃には粒状感たっぷりで大迫力の星空を演出していた。 改めて宇宙の広さを感じるひと時であった。宇宙、ヤバい。 3時半を過ぎ、薄明が始まり、撤収となった。 しかし最後まで観測を続けていた会員は限られていて、 そのため撤収の際に人力で機材を運ぶことになってしまった人がいたようである。 高山で酸素が薄いことも手伝って、激しく息せき切らせていたようで、 これは憂うべきことであろう。 二日目に入り、それぞれいい加減な時間に起き、いい加減な食事をし、いい加減な午後を過ごす。車の運転を兼ねて「ナナーズ」を往復したり、近くの沢でダムを作ったり、 新たなる観測地を探すなどをして、日が暮れるのを待つ。 昨日よりは暖かくなるという天気予報を気にしつつ、二日目から合流した人たちと夕食をとり、 観測に備える。19時半頃に「国際宇宙ステーション」が通過するというイベントがあったらしいく、 楽しみにしていたのだが、不覚にも見そびれてしまった。 腹いせに(私が)買ってきたピザ丸ごと一枚を(私が)無茶食いし、 すっかり暗くなった観測地に出掛けたのは21時過ぎであった。前日に続き、雲ひとつ無い星空が広がる。 ただし吹く風は時に生暖かく、上空は前日に比べると多少霞んでいるようにも見えた。 この日は積極的に写真を撮るというというコンセプトのもとに、 昼間の簡単な写真講座なども併せ、準備された。準備もおおよそ整い、観測を始めようとしたとき、会員がある異変に気付く。 何とハイビーム全開で、路上駐車をしている車が現れたのである。こんな時間に何故? ただのアベックか?それとも集団自殺?様々な憶測が飛び交ううちに、 更に別の場所にスカイラインが現れ、駐車した。 今度はライトを消しているところを見た会員の一人が、 「あれは典型的な〜(以下略)」と推理していた。 2台の車はその後も、明け方までその場を動くことは無かった。 彼らは一体何をしていたのか、謎である。 さて空はというと、至って好調であった。 とはいえ前日の透明度はなく、まずまずといった空模様であった。 昨日に引き続き写真を撮ったり、望遠鏡を覗いたり、会員同士で雑談を交えたり。 夜半を過ぎ、天の川も見えたものの、前日のような透明感は残念ながらそこにはなかった。 3時を過ぎた頃から南の空に真っ黒な雲が現れ始め、気温も11度と急に上昇し、 ロクに写真も撮れないような空になってしまった。 しかし途中でリタイアする会員はおらず、珍しく全員が薄明を迎えることとなった。その甲斐あってか撤収作業は速やかであり、 その後の各種メンテナンスも5時までには終わらせることができた。 その後睡魔と闘いつつも、8時頃にはチェックアウトの準備をはじめ、 電車組は9時、車組は10時前に、岩根山荘を発った。 出たゴミの多さに圧倒されるばかりである。 ついでに書かせてもらうが、自分が出したゴミくらいは自分でまとめておきましょうね。 子供じゃないんだから。床にポイ捨てなんて持ってのほかです。 出発直後、山にサイレンが鳴り響き、山火事も心配されたが、大した火事ではないようであった。 しかし火の扱いには充分気をつけたいものである。 ちなみにこの際、非常に不謹慎な妄想をしてしまった人もいたようだが、 そのことに対しては少し反省していると供述しているという。 今回の観望会を振り返ってみると、 天文研としては久しぶりに良い空の下で観望ができたように思えた。 宿を決めるまでに多少バタついたものの、 結果として素晴らしい星空を観望できたことは、 何事にも代えられないことであると思う。 内容としては良い観望会ができたと言えるだろう。 また、岩根山荘は初めての利用であったが、施設・対応共にとても満足できる場所であったと思う。 特に謎の腰痛を撃退してくれたお風呂には、大変感謝している。 また機会があれば、是非食事つきで宿泊してみたいと思った。 食堂からの魚の焼ける香ばしい匂いを通り過ぎ 、部屋で食べた「ネギトロ丼」は、何とも微妙な味だったのだ。 機材の面では、当会所有の50mmカメラレンズの、余りの視野の狭さに悪戦苦闘した。 景色を入れれば星座が入らず、星座を入れれば景色が入らず、 構図にしようにも、こぢんまりとしたものしか入らない。 このことは、今後の機材購入の方向性に反映させる必要があるだろう。 帰路も道路は大変な混雑が予想され、電車組が当然先に着くと思われていた。 しかし運命のイタズラというべきか、行楽客のイタズラというべきか、 甲府駅で発車を待つ電車組に入った車組からの連絡は「今、相模湖」。 今回の移動は、行楽客にことごとく予定を覆されることとなってしまった。 どなた様も、用が無いなら家から出るな。 文責:金子 |
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法政天文研究会
